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on 14-December-22
建築家兼デザイナーのエーロ・サーリネンによって考案された、Pedestal collection(ペデスタル コレクション)は、発売から65年経った現在でも世界中の人々から愛されています。
ペデスタル コレクションは、ミッドセンチュリーモダンデザイン界の実業家で、サーリネンの友人だったフローレンス・ノールの依頼でデザインされました。
コレクションを作るにあたりテーブルやイスの「脚のスラム化」を解決したいと考えたサーリネンは、デザイン画や模型作りなど様々な研究を重ねた結果、シンプルであることが一番という結論に辿り着きました。
1950年代、デザイン業界やエンジニアリング業界を席巻する新素材プラスティック材が登場し、サーリネンもこれに興味を持っていました。 パリで彫刻を学んでいたサーリネンは、自身の作品をアートとして位置づけ、バランスのとれたプロポーション、優雅な曲線、有機的なフォルムをデザインに取り入れました。 粘土で作った実物大の模型に何度も修正を加えながら、1957年、ついに床から伸びる一本の脚と、花弁のような見事な曲線を描いたシェルのチューリップチェアを誕生させました。 シェル部分はプラスティック、脚部には強度的問題を考慮してアルミダイキャストを使用したチューリップチェアは、異なる素材を使用しながらデザイン的融合に成功した名作となりました。
ペデスタル コレクションの人気と注目度は衰えることを知らず、時代を超えた真のクラシックとしてインテリアシーンを彩っています。
エーロ・サーリネンは、建築家でミシガン州 クランブルックアートアカデミーの校長だったエリエル・サーリネンと、世界的に有名なテキスタイルデザイナー、ロハ・サーリネンの間に生まれ、幼少期よりデザインに囲まれて育ちました。
1929年にパリで彫刻を学び、翌年イェール大学建築学科に入学、1934年にはクランブルックアートアカデミーで教鞭をとりながら、家具のデザインや建築の仕事をするようになりました。
クランブルックアカデミーでチャールズ・イームズと知り合い親友となった二人は、1940年ニューヨーク近代美術館主催のオーガニックデザインコンペに応募をしました。 二人がコンペティションのために作成したプライウッドチェアはグランプリを受賞し、エーロ・サーリネンとチャールズ・イームズは一躍注目を浴びました。
クランブルックアカデミーでは、ミッドセンチュリーモダンデザインの実業家フローレンス・ノールとも出会いました。
父エリエル・サーリネンの生徒だったノールとエーロは、兄妹のように親しくなりその関係は生涯に渡って続きました。
ノールに入社したフローレンスは、エーロ・サーリネンをデザイナーとして迎え、エーロは1940年から15年以上に渡り、チューリップチェアやウームチェアなど数多くの作品をノールのためにデザインしました。
建築家としても有名だったエーロ・サーリネンは、ワシントンDCのダレス国際空港ターミナル、ミズーリ州セントルイスのゲートウェイ・アーチ、ジョン・F・ケネディ国際空港のTWAターミナル、 そして、ニューヨークのCBS本社ビルなどをデザインし、今日でも20世紀のアメリカを代表する巨匠の一人として知られています。
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